美汐と真琴



2年前



ふぁ・・・

「ねみぃ・・・」

う〜みゅ・・・こんなに暇だと眠くもなる・・・

ここでお約束な「助けてください!!」

なんて聞こえてきたら・・・って・・・え?

をを!!これは暇つぶしが出来る!

声のしたほうへ駆け寄っていく。

状況確認

敵の勢力は中級の魔物と思われるものが15体

下級の魔物と思われるのが30体

中の上と思われる魔族が・・・4体か・・・

多いな〜・・・なんであんなに一杯の魔族に襲われる?

「なぁ・・・一体何をした・・・?」

女「いえ、何にも・・・」

まぁいいや・・・暇つぶしだ。ひ・ま・つ・ぶ・し



「さぁて・・・行くぞ!」

魔族A「何だ?コイツ」

声を聞く限りでは人間とさほど変わらない。

しかし姿となると、目と鼻の位置が逆だったり

片方の目しかなかったり顔が真っ黒だったり

人にあらぬ形をしている。

「ふっ!」

掛け声と共に相手の中心に駆けると同時に――

「爆円陣!」

どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!

下級の魔物は全滅、中級はちらほらと

魔族は多少のダメージを受けているようだ。

「どうする?まだや――」

ごぉぉぉ!

魔族「はん・・・所詮は人間か・・・」

魔族の打った魔弾のあとには大きなクレーターが出来ていた。

女「ダーク・ランス!」

黒く大きな穴が魔族の頭上に出現し、その穴から大きな槍が現れる。

魔族C「ぐぉぉぉぉぉぉぉ・・・!!」

「――っせい!」

頭上から現れ頭から叩き切る。

魔族B「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

魔族A「お前!?死んだんじゃ!」

「あの程度じゃ死ねないって・・・やりたいんなら

神のたぐいでもつれて来いよ・・・それに魔族の癖に五月蝿い叫び声だ・・・

次は声すらあげられねぇぞ?」

女「ダーク・ミスト!」

魔族Aは声もあげられずに消え去る。





あとは簡単だ。魔物を掃除して終わり。

女「助けていただき誠にありがとうございます。」

オバサンくさいな・・・

「いや、ただの暇つぶしだから。」

女「お礼にお茶でもどうですか?」

暇つぶしにはなるかな・・・?

「あ〜・・・んじゃ、そうさせてもらうよ。ところで名前まだ聞いてなかったな。

君の名前は?」

女「天野美汐と申します。以後見知りおきを」

やっぱオバサンくさいな・・・

「俺は相沢祐一だ。以後見知りおきを」

真似してみる

美汐「真似しないで下さい」

「すまんすまん」



ほえ〜・・・

「ここって隠里?」

美汐「ええ。一応は・・・」

おばさん「あら、美汐ちゃん、見たことない人だけど・・・

彼氏かい?かなりいい男じゃないの〜」

美汐「ちっ!ちがいます!!」

「何だよ・・・み〜ちゃんってばいけずっ!」

美汐「なんですか!?み〜ちゃんって!!」

「嫌か?」

美汐「嫌ですっ!」

おばさん「にいちゃん。美汐ちゃんにここまで大きな声を出させるとは・・・なかなかやるね。」

「お褒めいただき光栄です。お・ば・さ・ま♪(にっこり)」

「「・・・・・・・・・・・」」

?なんか二人とも顔が真っ赤でボーっとしてる・・・

「?だいじょぶか?」

二人のおでこに手を当ててみる

「ん〜・・・ちょっと熱っぽいな・・・」

おばさん「だっ・・・大丈夫だから・・・」

「気をつけてくださいね。」

おばさん「ああ。ありがとうね。」

美汐「あっ!相沢さん!」

「お、復活したか」

美汐「恥ずかしいからこの手をどけてください・・」

「おっと、悪い悪い。」

うむ。歳相応の顔ができるではないか。

美汐「では、私の家へ参りましょう」

「はいはい。」



・・・ここか・・・なぁ〜んか・・・予想道理って言うか・・・

純和風って感じだな・・・

なんか『かっぽぉぉん』って音なるの置いてあるし。

しかも回りは竹林・・・

「すっげぇ・・・」

俺はこういう雰囲気好きだ・・・

「いい家にすんでるな・・・」

美汐「お気に入りになられましたか?」

「すっげえ。」

女「美汐〜!!」

美汐「あっ、真琴。ただいま帰りました。」

真琴「あぅ!おかえりなさい!・・・・・・」

なんかじぃっと見られてる

真琴「あんただれよぅ!?」

美汐「こら、真琴。お行儀悪いですよ。」

真琴「あぅ〜・・・ごめんなさい・・・」

「んにゃ。構わんよ。俺は相沢祐一。よろしくな。狐さん。」

美汐・真琴「「えっ!?」」

美汐「何で・・・知ってるんですか・・・?」

真琴「こいつも真琴の力狙いなのよぅ・・・きっと」

は?

「何だ?そりゃ・・・お前狐特有の妖気っつーか・・・そんなにおいがするぞ?」

真琴「あぅ〜・・・そんなわけないじゃない!真琴はにおいを消してるのよぅ!」

「それじゃ、修行不足だ。」

真琴「あぅ〜・・・」

「精進せえよ。」

美汐「真琴、大丈夫ですよ。この人は奴らに追われていたときに

助けていただきましたから。」

真琴「あぅ〜!また襲われたの!?」

また?

そういえばさっきも自分の力がどうこうって・・・

まぁいいか・・・



かぽぉぉぉん

ずずずずずず〜・・・

かりこりかりこり・・・

ずずずずずず〜・・・

「はぁ〜・・・」

かっぽぉぉぉん

ずずずずずず〜・・・

かりこりかりこり・・・

「お茶が旨い」

美汐「そうですね。」

かっぽぉぉぉん

ずずずずずず〜・・・

かりこりかりこり・・・

「日差しがあったか・・・」

美汐「そうですね・・・」

かっぽぉぉぉん

真琴「あぅ〜・・・なんか縁側でなごんでる・・・」

ずずずずず・・・ことっ

「横に飛べ!!」

美汐・真琴「「えっ?」」

「ちっ!」 美汐を横へ突き飛ばして自分も横に飛ぶ

美汐「相沢さ――」

どこぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!

「こういうこと。」

真琴「なっ!なんなのよぅ!」

美汐「・・・魔族・・・」

「正解。狐の癖に鈍いなぁ・・・」

真琴「五月蝿いわね!これでも力を落としてるの!」

「あっ、そ。」



魔族「ほぅ。これは凄いあれに気が付くとは・・・どうです?私たちの仲間になりませんか?」

「いやだ。」

魔族「そういうと思ってましたよ。私の名前はゼルベブブ(ゼル)・・・以後よろしく。」

「へいへい。俺は相沢祐一。以後見知りおきを。」

ゼル「ふふふ・・・愉快な人間だ・・・」

真琴「なん・・・なの・・・?」

美汐「何故こんな・・・強大な圧迫感の中で平然としていられるの・・・ですか」

それをたとえるならば・・・魂の・・・・・・恐怖

「今日は引いとけ。見逃してやる。もうちっと戦力を蓄えてからきな。」

ゼル「そうさせていただきます。」



真琴「・・・なんで・・・?何であんなのが出てくるの・・・?」

美汐「というか・・・あれはなんなんですか?」

「ベルゼブブ。まぁ強いて言うなればどこぞにあった神話の神・・・だな。」

真琴「だからなんでそんなのがあたしを狙ってくるのよぅ!」

「んなもんしるか・・・大方お前の妖狐として後でも目当てなんじゃねーの?

人間に化けられる狐には相当な魔力増幅の効果があるって聞いたことあるし・・・」

真琴「そうなの・・・?」

「そうなの。」

真琴「食べられるの?」

「喰われるよ。」

美汐「・・・はぅ」

バタッ・・・

ま、当然の反応・・・だな。



















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外伝です。まだまだ未熟です。

と、言うか短編(?)なんか初めてです。

短編って難しいんだね・・・父さん(謎

へタレでした。

それでは。後編で。



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